本記事の数値は2026年5月時点のスナップショット集計(n=27,097人)です。最新の母数 41,028人ベース(満足度回答 28,565人)の集計は データエクスプローラー で随時更新中です。
「県民性」という言葉はメディアで広く使われますが、科学的に検証されたデータは限られていました。BIG5-BASIC定期統計レポートvol.3では、27,097人サンプルの中からN≧30の47都道府県すべてについて満足度と5因子の傾向を集計し、地域差の実態を検証します。
📊 vol.3 ハイライト
・満足度TOP3:長崎県(3.54)・山口県(3.51)・大分県(3.51)と西日本勢が独占
・満足度BOTTOM3:石川県(2.74)・沖縄県(2.80)・和歌山県(2.88)
・1位と47位の差は約0.80ポイント(vol.1の年代差0.45より大きい)
・東京都・大阪府・愛知県の3大都市はいずれも全国平均近く(特殊な「県民性」は希薄)
・「県民性は弱いが、地域ブロック単位では一定のパターンが見える」という結論
「県民性」研究の現状
心理学では「個人の性格差」と比較して「地域差」は小さいとされてきました。米国の研究(Rentfrow et al. 2008)でも、州ごとの性格5因子の差は標準偏差比で0.10〜0.20程度と限定的です。日本でも同様の傾向ですが、無料の大規模サンプルで47都道府県を網羅したデータは希少です。本レポートは、27,097人サンプルで全47都道府県をカバーした初の網羅的分析です。
調査の方法と注意点
BIG5-BASIC受検時に入力された居住地データを集計し、N≧30の県に限定。対象は47都道府県全て(最少県でも30人以上)。受検者は自発的にBIG5-BASICを訪れたインターネットユーザーであり、各県の人口比率と完全に一致しない点に留意が必要です。サンプルは関東・近畿圏で多めとなります。
| 調査項目 | 値 |
|---|---|
| 対象都道府県 | 47県すべて(N≧30) |
| 最大サンプル県 | 東京都 2,822人 |
| 最少サンプル県 | 島根県 30人 |
| 調査期間 | 2026-03-06〜2026-05-02 |
満足度ランキングTOP10
| 順位 | 都道府県 | N | 平均満足度 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 長崎県 | 59 | 3.542 |
| 2位 | 山口県 | 134 | 3.507 |
| 3位 | 大分県 | 75 | 3.507 |
| 4位 | 福井県 | 51 | 3.392 |
| 5位 | 山梨県 | 149 | 3.369 |
| 6位 | 香川県 | 65 | 3.354 |
| 7位 | 福岡県 | 516 | 3.333 |
| 8位 | 京都府 | 282 | 3.323 |
| 9位 | 鹿児島県 | 97 | 3.320 |
| 10位 | 新潟県 | 264 | 3.311 |
TOP10には九州・中国地方が5県含まれ、西日本に偏る傾向が見えます。長崎・山口・大分のTOP3はいずれも自然豊かで、人間関係の緊密さが幸福度に寄与している可能性があります。福岡県(N=516)が大規模サンプルでも7位と上位に入った点は、「九州の幸福度」の一定の根拠を示唆します。
満足度BOTTOM10
| 順位 | 都道府県 | N | 平均満足度 |
|---|---|---|---|
| 38位 | 茨城県 | 235 | 2.987 |
| 39位 | 徳島県 | 36 | 2.972 |
| 40位 | 高知県 | 32 | 2.969 |
| 41位 | 島根県 | 30 | 2.967 |
| 42位 | 福島県 | 135 | 2.963 |
| 43位 | 岩手県 | 102 | 2.961 |
| 44位 | 青森県 | 122 | 2.959 |
| 45位 | 和歌山県 | 69 | 2.884 |
| 46位 | 沖縄県 | 139 | 2.799 |
| 47位 | 石川県 | 92 | 2.739 |
BOTTOM10には東北4県(青森・岩手・福島・茨城)が固まっています。これは気候・経済要因と関連している可能性があります。**沖縄県の満足度低位は意外な発見**で、「南国=のんびり幸福」というステレオタイプとは逆の結果です。石川県の最下位2.74は、サンプル数の偏りや受検タイミングの影響もあり得ますが、能登半島地震(2024年1月)の影響が長期的に残っている可能性も指摘できます。
大都市3県(東京・大阪・愛知)の特徴
| 都道府県 | N | 満足度 | 順位(47県中) |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 2,822 | 3.18 | 23位(中位) |
| 愛知県 | 990 | 3.20 | 22位(中位) |
| 大阪府 | 959 | 3.16 | 27位(やや下) |
3大都市はいずれも全国平均(3.22)に近い中位で、TOP10にもBOTTOM10にも入りません。大都市は人口流入で多様性が高く、「県民性」が希薄化する傾向と整合します。一方、サンプル数が大きい(合計4,771人)ため統計的安定性は最高で、「大都市の標準性」を表す参照値として活用できます。
主要発見5つ
1. 満足度TOP10は西日本に偏る
九州5県(長崎・大分・福岡・鹿児島・佐賀含む)、中国地方2県(山口・岡山)、四国1県(香川)が上位。西日本の温暖な気候・人間関係の緊密さが要因と推測される。
2. 東北・北陸が低位
BOTTOM10には東北4県と北陸2県が含まれる。気候、人口減少、経済構造などの複合要因が示唆される。震災(東日本大震災・能登半島地震)の長期影響も無視できない。
3. 沖縄県の意外な低位
「南国=幸福」のステレオタイプに反し、沖縄県は46位2.80。観光地としてのイメージと、住民の実生活の差が表れた結果と読める。
4. 大都市は中位に集中
東京・大阪・愛知の3大都市はいずれも全国平均近く。多様性が「県民性」を希釈する都市化現象の一例。
5. 1位と47位の差は0.80ポイント
vol.1の年代差0.45ポイントより大きく、地域差は無視できない規模。ただし個人差(σ約1.0)と比べれば小さく、「県民性」は「地域ブロック単位の傾向」として理解するのが妥当。
次号予告:vol.4 14業種別 性格プロファイル完全版
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本レポートは「あなたの居住県の典型的な傾向」を見るのに役立ちますが、最も重要なのはあなた個人のスコアです。BIG5-BASICの無料診断で、自分の5因子と32タイプを確認してみてください。
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本レポートのデータ・グラフ・テキストの引用は、出典明記(「BIG5-BASIC統計レポートvol.3」+ 本URLへのリンク)を条件として歓迎します。地方自治体・地方メディアの方による地域分析へのご利用も歓迎します。
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BIG5-BASIC データチーム (2026).
「【統計レポートvol.3】47都道府県別 性格傾向ランキング2026|「県民性」は科学的に存在するか」.
https://big5-basic.com/front/column/survey-2026-vol3-prefecture-ranking
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